ハイライト|野毛ウェストエンド

Noge West End (Uni)


以下は雑誌inCiderJapanの第5号に掲載された記事です。


神奈川県の県庁所在地、横浜は、1859年6月2日に海外からの玄関口として開港して以来、数々の「日本初」を誇る港町だ。その中にはアイスクリーム、石鹸、日本初のビール醸造所が含まれているが、次にこのリストに加わるのは和食+サイダーの組み合わせになるだろうか。

2016年春にオープンしたNoge West End(ノゲ・ウェスト・エンド)は、Una casa de Gubi Gubi El Nubichinom(ウナ・カサ・デ・グビグビ・エル・ヌビチノ)の姉妹店である。ビアバーのヌビチノと違い、料理も提供したいと、オーナー、加治正慶氏が「2号店」をオープンしたのだ。Noge West Endの店長兼料理長、東和彦氏は加治氏の長年の友人であり、ヌビチノの元従業員でもある。東氏は過去に中華やフレンチの料理人として経験を積んできた。姉妹店を立ち上げるとき、クラフトビールを提供することは最初から決まっていたが、東氏がサイダーを取り扱いたいと強く願ったため、クラフトビールとサイダーを食事と一緒に楽しむ専門店というコンセプトが生まれた。

安く楽しめるディープな飲食店が密集した、飲み屋街で有名な野毛町の奥にNoge West Endは位置する。外装は以前のテナントの酒屋の名前がそのままになっているが、周りの店舗より少し洗練されている雰囲気だ。引き戸を開け、のれんをくぐると小さいながらも居心地の良い空間が広がっている。

店内は完全禁煙で、定休日の木曜日以外は毎日営業している。座席はL字型カウンター9席とテーブル2席だ。黒板にチョークで書かれた通常メニューには、前菜の盛り合わせ、豊富なアペタイザー、グリル料理、季節の野菜ロースト、ムール貝のサイダー蒸しなど、多国籍料理が並ぶ。メニューは全て季節やその時々のビールやサイダーに合うように考えられている。

我々が訪れた時に注文したのは、雲丹と青海苔の包み揚げ(700円)、いちごのカプレーゼ(900円)、おにぎり、味噌汁、付け合せのセット(500円)。手作りの料理はどれもシンプルで美味しく、絶妙に食欲がそそられる、ちょうど良い量の盛り付けだった。

また、おにぎり好きの方には、是非火曜日に行っていただきたい。なぜなら火曜日は、Noge West Endで唯一おにぎりが食べられる時別な日だからだ。もともと、通常メニューに載っていたのだが、毎晩その日に余ったおにぎりを食べることにうんざりした東氏は、一度メニューから外したのだ。しかし、〆のおにぎりが食べたいというお客様の要望により、東氏は「火曜日はおにぎりの日」とし、復活させた。すぐに人気となったおにぎりの日だが、毎週10~15個の数量限定で握られている。おにぎり、味噌汁、付け合せのセットが500円とお得なので、売り切れてしまうこともある。

そして、どこでも食べられるおにぎりではないということがさらに魅力的だ。我々がいただいたおにぎりには穴子と春菊が使われており、アクセントの柚子コショウが絶妙だった。ほかにも、スモーク鴨と長ネギなど、毎回違う具材のものが提供されるので、目が離せない。

とはいえ、今回Noge West Endでの食事が特に印象に残る経験になったのは、料理に負けないくらい美味しいサイダーが飲めたからだ。メニューにはグラス一杯900円からのサイダーが大抵5~7種類用意されている。表示はないがボトル注文も可能である。東氏は主に日本産のサイダーを取り扱っているが、時折外国産のものも登場する。この日のラインナップにはオビナタシードル、増毛ワイナリーのサイダーとポワレ、タムラシードル、リタファーム&ワイナリーのサイダーなどが厳選されていた。

東氏のサイダー選びにはこだわりがあり、次の3つの要素が大切にされている。ひとつは、日本のりんごらしさである甘味を味わえるか、次に、酸味が存在するか、そして最後に、醸造過程を感じられるか。メニューは東氏がサイダーと相性の良い物を考えているので、どのサイダーがどの絶品料理とマッチするか尋ねてみると良い。喜んで教えてくれるだろう。

もしNoge West Endに行く予定を立てるなら、まずお店のFacebookページをチェックしよう。ページでは月に一度ほどの頻度で行われているサイダーフェアの情報などが確認できる。フェア中には約20種類のサイダーが一杯500円で提供され、とてもお得だ。

さらに、Noge West Endではクラフトビールが飲めることを覚えておくと良いだろう。主に国産のクラフトビールをS(200cc)、M(330cc)、L(450cc)、それぞれ700円、900円、1,200円で楽しめる。

Noge West Endは横浜の地元民のみならず市外からの常連客に愛されており、我々inCiderJapanもオープン当初からのファンである。店内はカウンター寿司店のような程よい距離感が魅力であり、店長と話をしながら次から次へと美味しい料理と美味しいサイダーを堪能することができる。外国人客はあまり見かけないらしいが、もし日本語が話せなくても、大歓迎だそうだ。忘れられない体験になるよう、精一杯のおもてなしをしてくれる。

野毛ウェストエンド
〒231-0065 神奈川県横浜市中区宮川町2-16 藤井ビル 1-A
http://www.facebook.com/NogeWestEnd/


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